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2023.09.20

ベトナム初の中央直轄市直属都市トゥードゥック市

1.トゥードゥック市の誕生

トゥードゥック市は、ホーチミン市の東部に位置しており、2020年12月にホーチミン市「2区」、「9区」、「トゥードゥック区」の3区が合併し、ベトナム初の中央直轄市(ホーチミン市)直属の都市として誕生しました。面積211.56k㎡、人口100万人超、ホーチミン市の地域内総生産の30%、ベトナムの国内総生産の7%に寄与することが期待されています。2040年までのトゥードゥック市のマスタープランでは、ホーチミン市及び国の経済、科学、技術、金融の中心地の1つになるという目標を掲げており、既存の市街地、ベトナム国立大学、ホーチミン市ハイテクパーク、カトライ港などを整備し、複数の場所にイノベーションセンターを設けることを計画しています。トゥードゥック市チュオント街区を市の中心とし、トゥーティエム新都市区(後述)にフィンテックセンター、ラックチエック国家スポーツ複合地区にスポーツ・ヘルスセンター、ハイテク地区にオートメーション生産・科学公園センターなどを設立する計画があります。

【トゥードック市(2区、9区、トゥードック区)】

2.トゥーティエム新都市区構想

トゥーティエム新都市区は、トゥードゥック市の南西部に位置しており、ホーチミン市中心部から車で5~10分程度の距離にあります。ホーチミン市中心部の一極集中が進み、飽和状態となる中、商業、金融などの機能を備えたホーチミン市の補助的な都市としてトゥーティエム新都市区の発展が望まれています。隣国である中国の上海(浦東新区)や深圳市などの世界的都市を目指して開発を進めているようです。

トゥーティエム新都市区では、韓国・ロッテグループ「エコスマートシティ」やシンガポール・ケッペルランドグループ「エンパイアシティ」など外資主導での都市開発も進められています。上記のプロジェクトは先端技術を用いて、基礎インフラと生活インフラ・サービスを効率的に管理・運営し、環境に配慮しながら、人々の生活の質を高め、継続的な経済発展を目的としたスマートシティを目指して開発されています。

【トゥーティエム新都市構想】
【エコスマートシティ完成イメージ】

3. 第2トゥーティエム橋の開通

2022年4月に7年の工期を経てホーチミン市に開通した第2トゥーティエム橋は、サイゴン川に架かり、ホーチミン市1区とトゥードゥック市トゥーティエム新都市区を結ぶ新たな動線として、また慢性的な交通渋滞が発生しているホーチミン市内の交通渋滞を緩和する役目が期待されています。全長1465mのこの橋は2015年に着工し、2018年に完成する予定でしたが、土地収用や資金不足、工事遅延などの問題から2022年4月の開通となりました。

橋の開通により交通の利便性が高まり、ホーチミン市内から第2トゥーティエム橋を渡った先にあるトゥードゥック市やトゥーティエム新都市区の開発が加速することが期待されています。

【第2トゥーティエム橋】
【第2トゥーティエム橋から見た1区】

 

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