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2023.09.20

ベトナム農業事情について

1. ベトナム国内の農業シェア

経済成長が続くベトナムの名目GDPにおける農林水産業の割合は、全産業の約15%を占めています。GDP額も年々増加傾向にあり、ベトナム経済における重要な分野のひとつと言えます。

2. ベトナム農業の現状

ベトナム統計局によると、農林水産業の年間従事者(15歳以上)は、約1,800万人で全体の約33%を占めており、そのシェアの高さがうかがえます。しかし、人口あたりの生産性は、他の産業と比較しても低位で推移しており、生産面(品質が安定しない、生産者の技術不足など)やインフラ面(農村部の道路の未整備、機械化が進んでいないなど)など多くの課題に直面しています。

そのような状況において、ベトナム政府は経済を牽引する重要な産業と位置付け、農業の近代化・工業化に向けた取組みを行っています。最近では、東北部地方のクアンニン省にハイテク農業区を設立するという首相決定が下されました。ハイテク農業区の総面積は106haと広大で、同分野の研究や人材育成、ハイテク農産物の生産、ハイテク農業関連のサービス提供などを目指す企業に対し、優遇措置を設けています。

【現地食品関連展示会の様子】

3. ベトナムの主な農産物について

ベトナムの主な農産物は以下のようなものが挙げられます。

  • 米(輸出量世界2位)
  • コーヒー(生産量世界2位)
  • カシューナッツ(生産量世界1位)
  • ブラックペッパー(生産量世界1位)

【主な多年生農産物の生産量】

ベトナムは、南北に細長く気候は各地で異なります。北部は四季があり、南部は1年中温暖な気候が続きます。その為、各地の土壌や気候条件に適した多様な農作物を生産しており、中でもベトナム国民の主食でもある米は、国家安全保障上の観点から年間の生産目標が設けられています。ほかにも熱帯気候ならではのフルーツの生産も盛んで、ホーチミン市内では、自転車や屋台で果物を販売している風景が日常となっており、マンゴーやドラゴンフルーツ、パパイヤなど南国のフルーツを様々なところで購入することができます。

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