2025.02.20
2025年1月29日、ベトナムはテト(旧暦の新年)を向え、ホーチミン市内では新年を祝う様々な催しが行われました。2025年はベトナム戦争終結50周年の節目の年となっております。
ベトナム戦争とは、当時南北に分断していたベトナムで、社会主義勢力の北ベトナムと資本主義勢力の南ベトナムの間で起きた戦争です。冷戦時代の代理戦争とされており、最終的には1975年4月30日、北側勢力が南側勢力の首都サイゴン(現ホーチミン)を陥落させたことで終結しました。今日のベトナムが社会主義国家であるのはそのためです。
今回はベトナム戦争終結の地となった統一会堂(旧南ベトナム大統領官邸)について紹介します。
この施設は元々フランス領インドシナ時代に建設され、フランス総督によって利用されていました。フランスによる植民地支配が終焉した後は、ベトナム共和国(南部資本主義勢力)の大統領府及び官邸として使用されました。1962年にクーデターによって一度倒壊しており、現存する建物は2代目です。1975年4月30日にこの建物は北側勢力によって制圧され、ベトナム戦争は終結しました。以降は博物館として当時の状況のまま保管されており、多くの観光客が訪れております。
施設内には、資本主義勢力から提供されたものが数多く残されています。
前の記事でホーチミン都市鉄道は日本の技術によって建設されたと紹介しましたが、50年前の状態が残されている統一会堂の中でも日本の支援の跡を見ることができ大変驚かされました。
今日のベトナムは、政治的には社会主義的でありながら、経済的には資本主義的で様々な国の資本・技術・文化が取り入れられています。
これからも良きパートナーとして、日本の資本・技術・文化がベトナムの発展に貢献していくと思います。